フリーランスでライターやイラストレーター、Webデザイナーなどのデスクワークをしていると、腰痛や肩こりに悩まされることも多いのではないでしょうか。
フリーランスのデスクワークは、座りながらのパソコン作業がメインです。
そのため、「何で座っているだけで、こんなに身体的な負担がかかるんだ?」と思ってしまいますよね。
しかし、座っているからこそ体への負担につながってしまうケースがあることもご存知でしたか。
また、痛みが続く場合、イスが関係している可能性も高いです。
「どうしてイスが関係しているの?」と気になる方もいるでしょう。
そこで、今回はデスクワークにおいて腰痛や肩こりになる原因を始め、あなたが使用しているイスとの関連性も解説していきます。
腰痛や肩こりは悪化すると重病につながる恐れもあります。
症状の悪化を阻止するためにも、是非この記事を参考にしてください。
フリーランスのデスクワークで腰痛・肩こりになる原因は?
どうして座りながら作業しているにも関わらず、腰痛や肩こりになってしまうのか。
腰痛と肩こりでそれぞれ原因を見ていきましょう。
デスクワークで腰痛になる原因とは?
腰痛と言えば、重い物を運ぶ重労働や中腰の状態で長時間作業する人がなりやすいイメージがありますよね。
しかし、実際はこういった作業よりも、イスに長時間座っているほうが腰への負担は大きいのです。
何故なら、座っているときは腰に上半身の体重や負荷がかかってしまうからです。
これに対して立っている状態であれば、腰以外にも股関節や膝(ひざ)、足首にも負担が分けられるので、腰への負担は小さくなります。
簡単に言ってしまえば、座っている状態にかかる腰へのダメージが10なら、立っている状態での腰へのダメージは2といった感じですね。
実際、何の作業もせずに普通に座っているだけで、腰への負担は立っている状態に比べて約40%増加するそうです。さらに、これが背中や腰を丸めるような座り方だと、腰への負担は約95%も増加すると言われています。
この事から座っている=腰への負担が少ないというのは、大きな間違いになります。
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デスクワークで肩こりになる原因とは?
フリーランスのデスクワークは、パソコンを使った作業が中心になります。
そのため、パソコン画面の注視やキーボード操作を同じ姿勢で続けていく形になるでしょう。
しかし、同じ体勢での作業は、首や肩などの筋肉が緊張し続けます。
筋肉には、ポンプで水を送り出すかのように血液を送り出す働きがあります。
ところが、筋肉の緊張が続いてしまうと送り出されるはずの血液は上手に送り出されずに、血めぐりが悪くなります。
血めぐりが悪くなると筋肉に行くべき酸素の量が減少し、乳酸などの疲労物質が蓄積されて肩こりにつながってしまうのです。
腰痛・肩こり以外にも?デスクワークがもたらす影響とは?
ここまで腰痛・肩こりと説明してきました。
実際、この記事を読んでくれている方も、腰痛や肩こりの悩みがほとんどではないでしょうか。
しかし、座りながらの作業で及ぼす影響は、腰痛・肩こりに限りません。
今後の事も踏まえて頭に入れておきましょう。
腸への負担!?がん細胞の増殖を促進
イスに座りながらの作業は、腸への負担もかかります。
ワシントンポストは、国立がん研究所のデータを元に、座っていることで結腸がん、子宮内膜がん、乳がんを発症するリスクが高いことを説明しています。
これは座る時間が長くなるほど、インスリンと呼ばれる膵臓(すいぞう)から出るホルモンによってがん細胞の働きを活発にしてしまうことが原因と言われています。
インスリンの過剰生成で糖尿病に!?
インスリンはがん細胞だけではなく、糖尿病の危険にもつながります。
先ほど記載したインスリンというのは、筋肉の動きが少ない細胞には反応しません。
今回で言うデスクワークが、まさにその状態ですね。
そして、膵臓は細胞を反応させるために多くのインスリンを生成し、がんのリスクを高める以外に糖尿病への危険にもつながってしまいます。
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首に負担がかかって首が痛くなる
体を丸めて猫背になったり足を組みながら作業していたりするなど、姿勢の悪い座り方は首にも負担をかけます。
肩こりと理屈は同じで、長時間座ることで血めぐりが悪くなります。
結果、首の筋肉に十分な血液が送られずに首が痛くなるのです。
脳梗塞や脳出血の危険も!?
先ほど「デスクワークで肩こりになる原因」の項目にて、パソコン画面の注視やキーボード操作を同じ姿勢で続けていくと血めぐりが悪くなると話しましたね。
血めぐりが悪くなるということは、脳に血液が流れなくなることで発症する「脳梗塞」や「脳出血」などの発生リスクも高めます。
疲れが取れにくい
血流の悪化で疲労や倦怠感(けんたいかん)が中々取れずに、モチベーションが上がらないこともあります。
腰痛や肩こりが続く場合はイスが原因か!?
ここまでの説明で、デスクワークにおける腰痛や肩こりの原因は分かって頂けたでしょう。
しかし、これらの症状にかかる頻度が高かったり長引いたりする場合、イスが大きく関係している可能性が高いです。
どういうことかと言いますと、イスはデスクワークにおいてあなたを支える「元」と言える存在だからです。
例えば、機械の故障においても「元が壊れているから直すことができない」というケースがありますよね。
それと同じで、元と言えるイスがしっかりしていないと、どんなに改善を図ろうとしても完全な意味で腰痛・肩こりを治すのは難しくなってきます。
質の良いイスなら腰痛や肩こりのリスクを最小限に抑えられる
「なら逆に、元と言えるイスさえ良ければ腰痛や肩こりのリスクが無くなるのか?」と聞かれたら、まさにその通りです。
100%とは言えませんが、腰痛・肩こりのリスクを最小限に抑えられます。
デスクワークで使われるオフィスチェアと呼ばれるイスには、数千円台で購入できる安いイスから数万円~10万円かかる高いイスがあります。
同じイスでここまで値段が違う理由は、要するに質の違いなのです。
値段の高いイスには、微調整ができるヘッドレスト・アームレスト(肘置き)や座面の奥行きを調整できたり、背もたれを好きな角度で固定できたりと細かい機能が揃っています。
ポイント
細かい機能によって、座る人の体や楽な姿勢にフィットして肩こりや腰痛を軽減してくれるのです。また、高いオフィスチェアは、ちょうど良い弾力とホールド感もあるので、体全体の負担を分散させられるのです。
一方、安いオフィスチェアは細かい機能が無いため、体への負担を抑えることができません。
その結果、腰痛や肩こりにかかる頻度が多くなったり、症状が長引いたりします。
もし、あなたが現在使っているオフィスチェアに、細かい機能がなかったり座り心地が悪いと感じたりした場合、将来の事も考えて新しいイスを手に入れてはいかがでしょうか。
相乗効果!?簡単なセルフケアを覚えておこう!
イス1つ変えるだけで大幅な改善が見込めることが分かりました。
しかし、それでも座っている事に変わりはないので、負担がかかるのは避けられません。
そんなとき、オフィスチェアの機能だけではなくセルフケアのやり方も覚えておけば、より負担を軽くできます。
それではいくつか方法を紹介していきます。
方法①:首を回して血流を良くしよう
至ってシンプルな方法ですが、首を回すことで血流を良くする効果があります。
前後左右を30秒~1分繰り返してみると良いでしょう。
その場から動く必要もないので、どんなに忙しい人でも簡単にできる方法です。
方法②:体をひねる
これも至って簡単な方法で、上半身をねじるように捻るやり方です。
腰から胴体をゆっくりひねり、後方までひねったら体勢を10秒ストップします。
10秒経ったら、ゆっくりと戻していきましょう。これを10~20回ほど繰り返すと効果が出ます。
方法③:背筋を思い切り伸ばしてリラックス
疲労を感じた時は思い切り背筋を伸ばしてリラックスしましょう。
普通に伸ばすのではなく、空に浮かんでいる雲を掴むぐらいの勢いで伸ばします。
これを10回ぐらい繰り返すと良いでしょう。
方法④:外を散歩する
気分転換も含めて家の周りを散歩するのもおすすめです。
立つことで腰への負担も減らせますので、1日10分ぐらい時間を決めて散歩をされてはいかがでしょうか。
方法⑤:首や肩を温めて血行を良くする
寒い冬の季節や夏場のエアコンが効きすぎた部屋は、体が冷えて筋肉の緊張を早めてしまいます。
筋肉を緊張させないためにも、カイロを貼ったり蒸しタオルを首に巻いたりして体を保温しましょう。
方法⑥:疲れた目を温めて肩こりの改善につなげよう
パソコン作業における肩こりは、目の疲れと直結していることが多いケースもあります。
実際、平成20年に行った厚生労働省の調査では、身体的な疲労や症状があると感じている人の約90%が「目の疲れ・痛み」を感じているという結果が出ています。
目の疲れが影響で前かがみの姿勢になって肩こりの原因になるケースがあるので、目に疲れを感じた場合は、蒸しタオルを使って目を温めてみると良いでしょう。
※厚生労働省の調査結果は、下記リンク先です。
今後のフリーランス生活を考えて質の良いイスを手に入れよう
それでは最後にもう一度おさらいしていきます。
■デスクワークで腰痛になる原因は、座ることで上半身に負担がかかるから。
■デスクワークで肩こりになる原因は、同じ体勢を続けることで筋肉が緊張して血流が悪くなるから。
■デスクワークでのパソコン作業は、腰痛や肩こり以外にもがんや糖尿病が発症しやすくなる。
■腰痛・肩こりの頻度が多かったり症状が長引いたりする場合、デスクワーク作業の元とも言えるイス(オフィスチェア)が関係している可能性が高い。
■高いオフィスチェアには、座面や背もたれを微調整できる機能が付いているため、腰痛・肩こりのリスクを抑えられる。
■安いオフィスチェアには、細かい機能が無いため、腰痛・肩こりのリスクが高くなる。
■オフィスチェアの改善に加えてセルフケアのやり方も覚えておけば、より腰痛・肩こりのリスクを抑えられる。
フリーランスは自由に働けるというメリットはありますが、会社のように手当があるわけではありません。
そのため、体調を崩して働けなくなったら収入がないため、体調管理はしっかりと行う必要があります。
今回の腰痛・肩こりも同じで、最初の内は軽い症状で済むかも知れません。
しかし、これを改善せずに仕事を続けていけば、腰痛・肩こりに限らずがんや糖尿病を招く結果になる可能性もあります。
イス1つで数万円~10万円近くの値段に抵抗があるかとは思いますが、将来デスクワークが原因で病気を抱えて入院になれば、それこそお金を消費してしまいます。
逆に将来へのリスクを考え、オフィスチェア1つで病気の予防が出来るという風に思えば安い投資になるのではないでしょうか。
あなたのフリーランス生活のためにも、どこでお金を使うべきかを一度検討して頂けたらと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。