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AIイラスト(画像)は商用利用しても大丈夫なのか?著作権問題を徹底解説!

SHESAIDのイラスト

最近、ツイッターなどでAIが生成したというイラストが話題になっているのをご存知でしょうか?

例えばこの画像

AI画像

“AIピカソ”というアプリでこの記事のサイト名である「地熱スープのスープ楽園」というキーワードで生成した画像です。

とてもAIが作りだしたとは思えないですよね。今後、人間には作り出せない新たな作品が沢山出てきそうです。

そこで湧いてくるのがこの疑問。

「AIイラストは商用利用できるのか?」

「そもそもAIが作りだしたものに著作権は存在するのか?」

ということでこの記事では、そもそもAIイラストとは?ということから、AIイラストのソフトについて、AIイラストのサービスの種類、そして本題である商用利用、著作権問題について徹底解説いたします。

AIイラスト(画像)とは?

仮想空間

そもそもAIイラストとはなにか?という話しから説明します。

AIイラストとはその名の通り、AIを用いて作成したイラストの総称のことをいいます。

AI(アーティフィシャル・インテリジェンス)とは日本語では人工知能と訳すので

つまり「AIイラスト=人工知能が作り出した画像」といえます。

AIイラスト(画像)の仕組み

ではどうやってAIが画像を作りだしているのか?

気になりますよね?

ここでは最近の主流である「拡散モデル」という仕組みを例におおまかに解説していきます。

① AIに学習させる

インターネットに存在している膨大なイラストから特徴や法則を見つけ学習させます。

② AIに訓練させる

実際に存在する画像に人間がノイズ(モザイクのようなモノと思ってください)をかけて、AIがノイズを取り除く作業を行い、元の画像を推測できるよう訓練させます。

元の画像と答え合わせをすることで、AIはノイズの状態から画像をどんどんと推測できるようになります。

これを繰り返すことで無意味なノイズ(実際は存在しない画像)からもAIは画像を生成することが出来る様になるのです。

③ AIに生成させる

最後にどのようなイラストをAIに作って欲しいか、プロンプトと呼ばれる指令(文章)をAIに与えます。

こうすることによって無意味なノイズからプロンプトに近い画像を生成することが出来るようになります。

実際にはもっと複雑な仕組みにはなりますが、「Stable Diffusion」や「NovelAI Diffusion」で使われている拡散モデルはこのような流れで行われています。

どんなAI画像作成サービスがあるのか?

ファンタジーなイラスト

さらっと「Stable Diffusion」や「NovelAI Diffusion」に触れてしまいましたがAIイラストといっても様々なソフトが出てきています。

その中でも有名どころをこの記事では5つ紹介します。

Stable Diffusion(ステーブル・ディフュージョン)

Stable Diffusionではユーザーがテキストでキーワードを入力すると、それに応じた画像がAIによって自動生成されます。

アカウント作成や登録をすることなく利用できるデモバージョンが用意されているので是非お試しください。

Stable Diffusion 公式サイト

NovelAI Diffusion(ノベル・エーアイ・デフュージョン)

元々「NoveiAI」という小説を生成するAIで業界を騒がせた企業が手がけたAIイラストサービスです。

NovelAI Diffusionの特徴は日本の漫画やアニメのようなイラストに強いことで有名です。

今現在では英語版のみリリースされており、日本語対応はされていません。

AIイラストには有料版のみで無料版はありません。

購入を検討される方はツイッターなどで画像を調べてみることをおすすめします。

NovelAI Diffusion 公式サイト

Midjourney(ミッドジャーニー)

Midjourneyは、描いて欲しい絵のイメージやキーワードを入力すると、それに沿った画像をAIが作成してくれるサービスです。

1アカウント25枚までなら無料で使えるので試してみたい方はアカウントの作成をしましょう。

Midjourney 公式サイト

DALL・E2(ダリ・ツー)

DALL・E2は、画像を説明するテキストを入力すると、その内容に沿った画像を生成する画像生成サービスです。

写真のような画像やイラスト、3Dのレンダリングなど幅広く対応しています。

アカウントを作成して50回分の画像作成が可能です(追加枚数は有料)。

画像の商用利用も可能とのことなので、ブログやサイトなどにも利用可能です。

DALL・E2 公式サイト

AIピカソ

最後に紹介するのは日本語入力対応のスマホアプリです。

この記事の冒頭でもイラストを掲載しましたが、アカウントの作成も必要なくお手軽に利用可能です。

有料プランもありますが広告動画を閲覧することで何枚でも生成が可能です。

AIピカソ App Store

 AIピカソ Google Play 

作成されたAIイラストを使って、イラスト集等を作って電子書籍で販売したりできるのか?自分の運営するサイトで使用したりできるのか?

アバター

続いてこの記事の本題であるAIイラストは商用利用できるのか?著作権は存在するのか?という点に踏み込んでいきましょう。

これには著作権の有無という視点、商用利用の可否という視点に分けて説明する必要があります。

著作権の有無について

まずは著作権について。

結論から言ってしまうと今の法律ではグレーゾーンと言われています。

というのも判例が少ないため、専門家によっても意見が分かれるのです。

では、専門家の中でも詳しくパターンごとに解説していたSTORIA法律事務所を参考に解説していきたいと思います。

参考文献:STORIA法律事務所 Midjourney、Stable Diffusion、mimicなどの画像自動生成AIと著作権 

まずは著作権の大前提として

日本を含むほとんどの国の著作権法の下では、著作権が発生するのは人間の創作物に限られ、人間が創作に関与せずAIの利用により完全自律的に作成されたコンテンツには著作権が発生しない扱いとなっています。

つまり著作権とは人間が作り出したものに限られるという解釈です。

しかし大事なのはこの部分「人間が創作に関与せずAIの利用により完全自律的に作成されたコンテンツ」という点。

AIイラストでは人間が関与する点が多数あるのです。

ここからはもう少し具体的なパターンで解説していきます。

まず短い呪文を入力したら一発で素晴らしい画像が出てきた、というパターンでは「創作的寄与」がなく、著作権が発生しない可能性が高いです。

呪文=プロンプトだと思ってくれればわかるかと思います。

例えばですが

「女の子が笑ってる画像」とAIに生成させたイラストが一発で出てきた場合。

これはこの指令者の作品というよりもAIの作品に近いため、著作権が発生しない可能性が高いケースということです。

次に

詳細かつ長い呪文を唱えて画像を生成した場合には「創作的寄与」があり、当該画像について著作権が発生する可能性が高くなると思われます。

これも例にあげましょう。

「色白の長髪の女の子が、ハワイの海を背景にフラダンスを踊りながら笑っている画像」

とAIに生成させた場合。

これには指令者の創作的寄与が高いと認められる可能性が高いため、著作権についても発生する可能性が高いケースです。

次に

「AIにより自動生成される複数の生成物から、人間が好みのものを選択する行為」についても「創作的寄与」に該当する可能性は十分にあるのではないかと考えています。

AIに沢山生成させた中から好みのものを選択したイラスト。

これについては人間の創作的寄与に該当する可能性が十分にあるとのこと。

最後のケース

また、当然のことですが、AIが自動生成した画像に人間がさらに加工をし、当該加工に創作的な表現が含まれていれば、できあがった完成物には著作権が発生します。

AIが自動作成した画像を人間が加工した場合には著作権が生まれるということ。

ということで著作権についてはケースバイケースでグレーゾーンという解釈があることがわかったかと思います。

商用利用の可否について

では次に商用利用についてですがこれは単純です。

イラストの所有者が認めた場合は可能になることが多いです。

著作権がない 商用利用の制限なし
著作権フリー(あるいは放棄) 商用利用できるかは所有者次第
著作権がある商用利用出来るかは所有者次第

つまり、著作権がない場合は商用利用の制限はできません。

しかし、著作権がある、もしくは著作権を放棄している場合には商用利用出来るかどうかは所有者に対して確認が必要ということ(通常はサイトの利用規約などに記載があると思います)。

ということで結論ですが、そもそも著作権が発生するか否かがグレーゾーンということは、商用利用に関してもグレーゾーンになります。

今現在でいうと商用利用に関しては出来るだけ避けることが好ましく、どうしても使いたい場合は所有者に確認を取りましょう。

まとめ

光

AIイラスト(画像)は商用利用しても大丈夫なのか?というまとめですが

この記事での解釈では

そもそも著作権が発生するかしないかはグレーゾーン。

そして商用利用出来るかどうかについても著作権がグレーゾーンなので今現在はハッキリとした結論が出ていない。

という結論になりました。

しかしながらこれは一つの解釈に過ぎず、専門家によっても意見が分かれるので今後の判例などを注視することが大切です。

まだまだこれから発展するであろう人工知能。

今現在はグレーゾーン=無法地帯?に近い状態ではありますが、今後、時代に合わせて法律が変更になる可能性が高いため、AIイラストを取り扱う場合には注意をしていきましょう。

【参考文献】

内閣官房 知的財産戦略推進事務局https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kensho_hyoka_kikaku/2016/jisedai_tizai/dai4/siryou2.pdf

トップコート国際法律事務所

STORIA法律事務所

https://storialaw.jp/blog/8883

All About

https://allabout.co.jp/gm/gc/493720/

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